復刻によせて
函館太極拳研究会会長
渋谷道夫


今回、函館太極拳研究会25周年を記念して会報の復刻をすることになりました。1979年以来、私たちは多くの活動をしてきました。その記録が会報です。全国的にみても、私たちのような団体で会報発行が続いている例は少なく、本当に珍しいことです。

 会報を継続するには、編集者が会の運営や会員の動向、太極拳の知識、内外の太極拳事情に精通してなければ困難なことです。幸いにも我が会は担当者に恵まれ今日に至りました。担当した皆様には本当にご苦労様でした。

 会報を見ますと、発足当初から会員は行事に積極的に参加できたこと、内外の老師の助力と助言をいただきながら地歩を固めて発展してきたことなどがわかります。会報は、過去の歴史を知るだけでなく、進歩と発展につながる参考資料として活用したいと思います。

 我が会は、生涯スポーツとして、健康を第一に伸び伸びと楽しく継続することを目的として行い、競技を念頭にした鍛錬はしてきませんでした。現在の自分の体力、経験、年齢などを考慮して、自分にあった方法で練習することをお勧めしてきました。

 会員の平均年齢は高いようですが、毎回元気に太極拳を楽しんで練習しておられる様は、若い会員たちの励ましになっています。また身体的な故障や若干の病気を抱えていても、自分なりのペースで改善し、喜びを感じている方々も見うけられます。

 復刻された会報には、会員の懐かしい思い出だけが綴られているのではなく、情熱を傾注してご指導くださった老師やご支援をいただいた関係機関との友好交流の歴史、感謝の記録も書かれています。
 表紙の題字は、上海体育学院教授で中国武術の最高段位「九段」の邱丞相老師の筆によるものです。 
    多謝!

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函館太極拳研究会25周年に際し、お祝いの気持ちを
一幅の書であらわしました。
「柔静松順」の四文字を贈ります。心静、体松(盤)、勁柔、力順
と解釈します。太極拳の基本的風格を述べたものです。  
       

      邱丞相            2003.9.5